天頂という意味のゼニス

ゼニスの由来は天空の最高点。

1911年ジョルジュ・ファーブル・ジャコは、それまで自分の名前を冠していた会社に不滅の名前を与えます。
1900年に開発したリューズ巻きムーブの名称を「ゼニス(天頂)」とし、1911年には社名も「ファブリック・デ・モントル・ゼニス」にしました。
ある晩に星空を眺めながらスイスの山中を歩いている時に、天空の最高点(ゼニス)という名前を自らの最高のムーブメントに与えようと思い立ったそうです。
そして彼は自らの会社にもゼニスという名前を与えました。
ゼニスのシンボルマークである星はこのことに由来しておりジョルジュ・ファーブル・ジャコが
機械的時間と宇宙的時間に特別な関係を見出していた証拠でもあります。
1920年までに約200万個の時計が生産されたゼニスは、その情熱を世界中に伝えたいという願いから
パリ、ウィーン、ロンドン、ニューヨーク、ジュネーブ、モスクワにも支店を開設して世界中でその名を広めていきます。
数々のコンテストで優秀な成績を残したゼニスは1927年、日本の国鉄にも鉄道時計が正式採用されました。
1930年代になると民間航空産業などの進歩に伴って、時計産業もより高度なものを求められるようになります。
戦時中はミリタリーウォッチを開発して、フランス海軍や英国海軍、アメリカやドイツなどの軍隊に採用されます。
そして1969年、ゼニスの英知の結晶「300PHC/PH」が発表されました。
これが自動巻きクロノグラフとして専用設計された「エル・プリメロ」です。
毎時36,000振動で時を刻む自動巻クロノグラフムーブメントのエル・プリメロは、
現在も世界最速かつもっとも精密な自動巻クロノグラフの地位を守っています。